本件は、最高裁判所に対する抗告が適法かどうかが争われた事案である。抗告人は、原決定に対して抗告を申し立てたが、最高裁判所の裁判権が及ぶのは、民事事件において民訴四一九条ノ二に基づく抗告に限られるという法律の規定がある。裁判所は、抗告申立が同四一三条の適用を受けず、抗告理由が憲法に適合するか否かの判断を不当とするものでなければならないとし、本件抗告がその条件を満たさないことを指摘した。したがって、抗告は不適法として却下され、抗告費用は抗告人の負担とするとの結論に至った。
主文 本件抗告を却下する。 抗告費用は抗告人の負担とする。 理由 最高裁判所が抗告に関して裁判権をもつのは、訴訟法において、特に最高裁判所に抗告を申立てることを許した場合に限られる。そして民事事件については、民訴四一九条ノ二に定められている抗告のみが右の場合に当ることは当裁判所の判例とするところである(昭和二二年(ク)第一号同年一二月八日決定参照)。従つて、最高裁判所に対する抗告申立には同四一三条は適用がなく、その抗告理由は同四一九条ノ二によつて、原決定において法律、命令、規則又は処分が憲法に適合するかしないかについてした判断を不当とするものでなければならない。ところが、本件抗告が右の場合に当らないことは一件記録により明らかであるから、本件抗告を不適法として却下し、抗告費用は抗告人の負担とすべきものとし、主文のとおり決定する。 昭和二六年六月二六日最高裁判所第三小法廷裁判長裁判官長谷川太一郎裁判長裁判官井上登裁判官島保裁判官河村又介- 1 -
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