本件は、浴場経営者である被告人が業務上の過失により発生した事故に関するもので、上告人は第一審判決の認定に対して判例違反を主張した。主要な争点は、被告人の注意義務と業務上の過失の認定が適切であるかどうかであり、最高裁は第一審の判断を支持し、原判決が相当であるとした。上告人の主張は事実誤認や法令違反に基づくものであり、上告理由には該当しないと判断された。最終的に、最高裁は上告を棄却し、第一審判決を維持する結論に至った。
主文 本件上告を棄却する。 理由 弁護人永井太三郎の上告趣意第一点および同徳岡一男の上告趣意第二点は最高裁判所、高等裁判所または大審院の判例違反を主張するけれども、第一審判決は本件につき浴場経営者としての被告人の注意義務および被告人の業務上の過失を認定しており、この認定を維持した原判決は相当であつて(消防法九条、昭和二七年高岡市条例第一五号六条六号ニ、一一条一一号、三九条一号ハ、第一審第七回公判における証人Aの供述参照)、何ら論旨引用の諸判例と相反するところはない。被告人本人の上告趣意は違憲をいうが、その実質は事実誤認の主張に帰するし、弁護人永井太三郎および同徳岡一男のその余の各上告趣意は事実誤認ないし法令(訴訟法を含む)違反の主張を出でないものであつて、いずれも、刑訴四〇五条の上告理由にあたらない。また、記録を調べても本件につき同四一一条を適用すべきものとは認められない。 よつて同四〇八条により裁判官全員一致の意見で主文のとおり判決する。 昭和三四年一二月二五日最高裁判所第二小法廷裁判長裁判官藤田八郎裁判官池田克裁判官河村大助裁判官奥野健一- 1 -
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