本件は、被告人AおよびBの上告に関するもので、両者の弁護人が上告理由を提出したが、最高裁はそれを棄却した。Aの弁護人は、第一審の公判調書に不備があると主張したが、裁判所はその調書が公判期日を変更したものであり、後の審理で更新されているため、上告理由には当たらないと判断した。また、Bの弁護人は、旧刑事訴訟法に基づく規則の違憲性を主張したが、過去の判例によりその主張は理由がないとされた。最終的に、最高裁は両者の上告を棄却し、刑訴施行法および刑訴法に基づき裁判官全員の一致で判決を下した。
主文 本件各上告を棄却する。 理由 被告人Aの弁護人藤田三郎の上告趣意について。 論旨は、刑訴四〇五条の上告理由に当らない(論旨第一の第一審第三回公判調書の記載に所論のような不備があるとしても、同調書は公判期日を変更しただけの調書であつて、その後の第四回公判において審理は更新されている。論旨第二は事実誤認、同第三は量刑不当の主張に外ならない)。また、記録を精査しても同四一一条を適用すべきものとは認められない。 被告人Bの弁護人十川寛之助の上告趣意について。 所論昭和二五年当裁判所規則三〇号旧刑事訴訟法事件の控訴審及び上告審における審判の特例に関する規則は、刑訴施行法一三条の委任に基きその範囲内で制定されたものであることは、すでに当裁判所の判例とするところであつて(昭和二六年(れ)一六三九号同年一二月二八日第二小法廷判決)、同規則五条の違憲でないことについても当裁判所の判例(昭和二四年(れ)二一二七号同二五年一〇月二五日大法廷判決、昭和二六年(れ)一一七一号同年一〇月二五日第一小法廷判決)に徴し明らかである。それゆえ、論旨は理由がない。なお、本件には刑訴四一一条を適用すべきものとは認められない。 よつて、刑訴施行法三条の二、刑訴四〇八条により裁判官全員の一致で主文のとおり判決する。 昭和二七年七月一日最高裁判所第三小法廷裁判長裁判官井上登裁判官島保- 1 -裁判官河村又介裁判官小林俊三裁判官本村善太郎- 2 - 裁判官 河村又介 裁判官 小林俊三 裁判官 本村善太郎
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