本件は、上告人が量刑不当を理由に上告した事件である。上告人の弁護人は、憲法37条1項に基づく公平な裁判を主張し、裁判所の組織構成が偏頗や不公平の恐れがないことを求めた。しかし、最高裁判所は、量刑不当の主張は適法な上告理由に該当しないと判断し、既存の判例に基づき、具体的な公正妥当な裁判の内容実質を求めるものではないとした。また、刑訴411条の適用も認められず、裁判官全員一致の意見で上告を棄却することとなった。これにより、上告人の主張は退けられ、原判決が維持される結果となった。
主文 本件上告を棄却する。 理由 弁護人砂山博の上告趣意について。 憲法三七条一項にいわゆる「公平な裁判所の裁判」とは偏頗や不公平のおそれのない組織構成をもつた裁判所による裁判を意味するもので、個々の事件につき所論のごとくその内容実質が具体的に公正妥当な裁判を指すものでないことは、既に当裁判所の判例とするところである。量刑不当の主張は適法な上告理由に当らない。 弁護人今泉富吉の上告趣意は量刑不当の主張であつて、適法な上告理由に当らない。 なお、本件については刑訴四一一条を適用すべきものとも認められないから、同四〇八条により裁判官全員一致の意見で主文のとおり判決する。 昭和二七年一〇月二三日最高裁判所第一小法廷裁判長裁判官真野毅裁判官斎藤悠輔裁判官岩松三郎- 1 -
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