昭和24(れ)3096 強盗、銃砲等所持禁止令違反

裁判年月日・裁判所
昭和25年5月2日 最高裁判所第三小法廷 判決 棄却 大阪高等裁判所
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本件は、被告人らが雇人Cを脅迫して強盗を試みた事件に関するもので、争点は被告人らの行為が強盗未遂と窃盗に該当するかどうかであった。弁護人は、CがB方の雇人でないため、強盗未遂は成立しないと主張したが、裁判所はCがB方の附属建物に居住しており、被告人らがB方の金品を狙っていたことから、原判決の事実認定は妥当であると判断した。また、被告人Aの短剣所持についても、親権者による管理とは無関係であり、論旨は理由がないとされた。さらに、刀剣所持と強盗行為の関係についても、併合罪ではなく適法に処断されたとされた。最終的に、上告は棄却され、原判決が支持された。

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判決文本文2,285 文字)

主文 本件各上告を棄却する。 理由 被告人Aの弁護人谷口一長および被告人両名の弁護人高畑二郎の各上告趣意は、末尾に添えた別紙記載の通りである。 (一) 谷口弁護人の論旨第一点および高畑弁護人の論旨第一点の要点は、原判決は被告人らがB方で雇人Cを脅迫して強盗を働いたと言うが、CはBの雇人でない別世帯の者であるから、被告人らの行為はC方における強盗未遂とB方における窃盗とである、というのである。しかしながら原判決が証拠によつて認定したところによれば、被告人らは当初からB方を目指しており、C方の物を盗むことは考えておらず、そしてCが住んでいたのはB方と別家屋ではなく、母屋から二間きり離れていない附属建物なのである。それゆえたといCが正確な意味でのB方の雇人でないにしてももし盗賊の侵入に気附いたならばそれを妨げまた母家に急を報ずべき位置に在つた者であるから、それを脅迫してその抵抗を封じ障害を除いた上でB方の金品を奪つたのであつて、C方では強盗未遂、B方では窃盗、という観方をしなかつた原審の判断はむしろ自然である。高畑弁護人は原審においても同趣旨の主張を為し、原判決はその主張を排斥する判断を示しているが、その判断は示された証拠に合致している。要するに両弁護人の所論は結局原判決の事実認定を非難するに帰し、論旨は理由がない。 (二) 高畑弁護人論旨第二点は、原判決は「B方に到り同人不在中同家雇人Cに対し」と説示したが、当時同家には他の家人が居たのであるから、右の説示は事実および証拠に副わない、と非難する。しかし原判決はC以外の家人が居なかつたと説示しているわけでもないし、また他の家人の在不在は本件犯罪の成否には何らの影響もないことであつて、論旨は理由がない。 - 1 -(三) 高畑弁護人論旨第三点は 原判決はC以外の家人が居なかつたと説示しているわけでもないし、また他の家人の在不在は本件犯罪の成否には何らの影響もないことであつて、論旨は理由がない。 - 1 -(三) 高畑弁護人論旨第三点は、原判決が証人CおよびBの供述そのものでなく調書の記載を証拠に採つていることを非難する。しかし原審の最終の公判期日は昭和二四年九月八日の第五回公判であるが、その期日において公判手続が更新されているのであつてCの証言は第四回公判期日に述べられたものであり、またBの証言は検証現場におけるものであるから、いずれも調書上の記載が証拠となる。従つて最終回の公判期日ではそれらの公判調書や証人訊問調書について証拠調をしているのであつて、原判決が証人の供述そのものでなくその記載を援用したのは当然であり、論旨は理由がない。 (四) 谷口弁護人の論旨第二点は、被告人Aが違法に所持したとされる本件の短剣につき、被告人の供述は「私が所持した」というのではなく「私方にあつた」というのであり、同人は未成年者なのであつて問題の短剣はその母が親権者として管理していたものだ、と主張する。しかし本件は正当の事由なくして刀剣を事実上支配したことを問題とするのであつて、親権者による未成年者の財産の管理とは別間題であり、また原審が援用している被告人Dの供述は、被告人Aがその短剣を自由に処分し得る関係にあつたことを示すものであつて、論旨は理由がない。 (五) 高畑弁護人の論旨第五点は、被告人らの刀剣所持と強盗行為とは手段結果の関係に在るのだから牽連犯として取扱うべきであるのに原判決がこれを併合罪として処断したのは法令の適用を誤つたものだ、というのである。しかし被告人らの刀剣所持は犯行の前後にわたるものであつて、強盗の手段として所持したのではなく、かつ刀剣の所持と強盗行為との間に通常手 罪として処断したのは法令の適用を誤つたものだ、というのである。しかし被告人らの刀剣所持は犯行の前後にわたるものであつて、強盗の手段として所持したのではなく、かつ刀剣の所持と強盗行為との間に通常手段結果の関係があるというわけではないのであるから、原審が本件に刑法第五四条を適用せずして第四五条を適用したのは適法であり、論旨は理由がない。 (六) 高畑弁護人の論旨第六点は、原判決は被告人Aの所持した刀剣を没収すの旨を言渡したが、その刀剣の所有権が被告人以外の者に属しないとは断定出来な- 2 -い、と主張する。しかし右の刀剣はAの亡父の遺品だというのであるから、その所有権はAに存することが認められるのであつて、原審も証拠によつてこれを認めたものと思われる。論旨は結局原審の事実認定を争うものであつて、上告の理由にならない。 (七) 谷口弁護人の論旨第三点および高畑弁護人の論旨第四点ならびに同第六点後段は、いずれも量刑不当の主張であつて、上告の理由にならない。高畑弁護人の論旨は、原判決が被告人両名に対し刑法第二五条を適用しなかつたのは憲法第一四条違反であると非難するが、犯情の類似した犯人間の処罰に差異があるからといつて憲法第一四条に違反するものでないことは、昭和二三年(れ)第四三五号同年一〇月六日当裁判所大法廷判決に示すところである。 よつて、旧刑訴法第四四六条に従い、主文の通り判決する。 以上は当小法廷裁判官全員一致の意見である。 検察官橋本乾三関与昭和二五年五月二日最高裁判所第三小法廷裁判長裁判官長谷川太一郎裁判官井上登裁判官島保裁判官穂 長谷川太一郎裁判官井上登裁判官島保裁判官穂積重遠裁判官河村又介差支につき署名押印することができない。 裁判長裁判官長谷川太一郎- 3 -

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